5歳の幼児は百日咳に注意!

小学校入学後に百日咳にかかる子どもが増えているのをご存知ですか?

実は、5歳頃になるとワクチンの抗体価が低下してしまうことで、百日咳に感染してしまうのです。 百日咳は、横浜市でも毎年発生しており、今年の感染者数は180人を超えています。年別の感染者数情報については、横浜市衛生管理局のホームページをご覧ください。

そこで、2018年8月に日本小児科学会は、新しい推奨予防接種を発表しました。 これによると、入学前に三種混合ワクチンを任意で追加接種することを勧めています。とくに家族の中に乳児がいる場合は、二次感染の恐れがありますので、4歳以降での追加接種を強くお勧めします。

百日咳の抗体価の保有状況

通常なら1歳半頃には三種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風を予防)あるいは四種混合ワクチン(三種にポリオを追加、2012年8月以降に生まれた子が対象)を受け終わっているはずですが、不活化ワクチンによる百日咳に対する抗体価(免疫力)は、接種から時間がたつにつれて低下していくことが知られています。

抗体価が低下すると、免疫力が低下して百日咳に感染するリスクが高まります。そこで感染予防のための抗体を上げる為に、もう一度4歳から5歳で追加接種を受けることが重要です。

下図のように、国立感染症研究所の調査によると、5歳くらいの幼児が最も百日咳にかかりやすくなることがわかっています。5歳以降からまた徐々に免疫力が上がっていますが、これはワクチンを受けて上がっていたわけではなく、自然感染によって抗体がついていったと考えられています。

欧米では、4~6歳に1回追加、11~18歳で1回追加と、合計6回が定期接種となっています。特に、感染すると重症化し、肺炎や無呼吸発作によるチアノーゼ、けいれん、脳症などの深刻な状況に陥るリスクが高いのは、生まれてから生後5か月までの赤ちゃんです。従って、赤ちゃんへの百日咳ワクチン接種は生後4か月から4種混合接種として始まりますが、乳児に接触する可能性のある人(家族、妊婦、医療従事者など)には、大人であっても追加接種が強く推奨されています。

大人から感染するリスク

現在のところ、定期接種となっているのは11~12歳頃に二種混合ワクチンを追加接種するだけで、これには百日咳が含まれていないことから、大人が百日咳に感染することが問題になっています(大人の百日咳について詳しくはこちら)。

百日咳は非常に感染力が強く、免疫のない人は70%以上の確率で感染します。つまり、大人や周囲の人から、免疫力の低下した子どもが感染するリスクは非常に高いのです。

学校に行くようになれば、感染リスクはさらに高くなります。入学前には三種混合ワクチンを追加接種するようにしましょう。

詳しくは、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2018年8月1日版)をご覧ください。(予防接種チェック表もついているので便利です!)

※四種混合ワクチンは、原則2012年8月以降に生まれた赤ちゃんが接種対象です。