乳幼児から3歳くらいの乳幼児にみられる赤い発疹症です。
肘や膝、おしり、頬辺りに1~3mくらいの固いブツブツが手足、太もも、腕、顔へと広がっていきます。左右対称にみられるのが特徴です。
原因
EBウイルス(ヘルペスの仲間)、コクサッキーウイルス、サイトメガロウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、エコーウイルス、ロタウイルスなど、様々なウィルスに対するアレルギーが原因だとされています。3種混合ワクチンやインフルエンザワクチン接種後に症状が出るケースもあります。ひと昔前は、B型肝炎ウィルスで発症していましたが、最近では母子感染の予防などワクチン接種が進んでいるのであまり見られません。
稀に肝機能障害を起こすことがありますので、その場合は肝炎への治療が必要になり場合があります。
診断
蕁麻疹や水ぼうそう、手足口病、ジベルばら色粃糠疹(じべるばらいろひこうしん)などの似たような発疹が出る疾患との区別をつけるために問診と血液検査を行います。発疹が出た時点でウィルス感染は収まっているので、他の人に移ることは稀です。かゆみがある場合はかゆみ止めを処方しますが、1か月程で自然に治りますので特に治療の必要はありません。
【この記事を書いた人】医学博士 中野康伸
横浜市生まれ、自治医科大学卒
・日本小児科学会専門医
・日本アレルギー学会専門医
・日本東洋医学会専門医
横浜市港北区で小児科専門医として、地域に根差した診療を行っています。「病気・症状何でもQ&A」のコーナーでは、一般の方にも分かる最新の医学知識や予防接種の情報、育児・発育の心配な事、救急時の対応など、様々なトピックを掲載しています。