アレルギー学会専門医(小児科医)の指導が一番です!
気管支拡張効果のあるβ2刺激剤(メプチン、ベネトリン等)をインタールなどと共に吸入し、経口アレルギー薬を内服しつつ、症状に応じてステロイドの吸入を併用していきます。 一昔前に比べ、ステロイドを長期的に内服しなければならない奨励は減少しました。
薬の副作用について、近年その真意を疑いたくなるような過大なマスコミ報道が目に付きますが、根拠の希薄な情報に振り回されることなく、きちんと勉強している知識の豊かな医師の管理の元に通院していれば恐れることは何もありません。
特に小児の喘息は基本的な治療さえしていれば、大人まで持ち越すことなく軽快、治療していくのも事実です。
今後の課題
今、小児アレルギー学会では、乳児喘息の増加と思春期喘息の管理の難しさが話題になっています。
乳児喘息 の増加の理由は全くわかりませんが、ウィルスなどの気道感染(いわゆるカゼ)が引き金になっていることが大いに関係ありそうなので、気温差の激しい梅雨時や秋口は特に注意が必要です。
思春期喘息の増加については、小児も年令が長ずるにつれて青年となり、医療機関を受診したがらなくなって、ハンドネブライザーを安易に多用するなど、医師の指示に従わない若者が増えているという社会問題のことです。
医師の指示に従わない誤った使い方は、どんな薬でも命取りになりえることは肝に銘じておきたいものです。
【この記事を書いた人】医学博士 中野康伸
横浜市生まれ、自治医科大学卒
・日本小児科学会専門医
・日本アレルギー学会専門医
・日本東洋医学会専門医
横浜市港北区で小児科専門医として、地域に根差した診療を行っています。「病気・症状何でもQ&A」のコーナーでは、一般の方にも分かる最新の医学知識や予防接種の情報、育児・発育の心配な事、救急時の対応など、様々なトピックを掲載しています。