最近になって横浜市鶴見区の工場内ではじめてセアカゴケグモが発見されました。全国的には38都道府県ですでに報告があります。セアカゴケグモは、オーストラリア原産の外来種で、メスは毒を持っています。
発見した場合は、絶対に素手で触らないようにし、殺虫剤で処分するか、叩いて(あるいは踏んで)つぶすようにしましょう。
背中とお腹に赤い線のような模様が入っているのが特徴 体長は約1㎝、脚を広げると3㎝くらい
生息しやすい場所
セアカゴケグモは、日当たりがよくて暖かい場所を好みます。庭の植木の中やプランターの下、エアコンの室外機の裏、外に置きっぱなしのバケツやサンダルの中、玄関先の側溝の中などに潜んでいます。子どもが庭で遊んでいるときにうっかり触って刺されてしまうことがあるので要注意です。一匹見つかると、その近くに何匹も潜んでいる可能性がありますので、その場合はすぐに横浜市福祉局生活衛生課(045-671-2456)へ電話でご相談ください。
万が一かまれたら?
すぐにかまれた部位を水(温水か石けん水が尚良い)で洗い流して、できるだけ早く受診してください。セアカゴケグモにかまれると、針で刺したような強い痛みがあり、刺された部位が熱くなって赤い湿疹が出ます。毒が体にまわると、けいれんを起こしたり、まれに重症化して呼吸困難になることがあります。
現在では、セアカゴケグモに対する血清がありますので正しくすみやかに処置すれば問題ありません。
また、もしクモを処分できた場合は、セアカゴケグモにかまれたという事実を確認するうえで必要なので、そのクモを各地区の福祉保健センター、生活衛生課などで確認してもらいましょう。
【この記事を書いた人】医学博士 中野康伸
横浜市生まれ、自治医科大学卒
・日本小児科学会専門医
・日本アレルギー学会専門医
・日本東洋医学会専門医
横浜市港北区で小児科専門医として、地域に根差した診療を行っています。「病気・症状何でもQ&A」のコーナーでは、一般の方にも分かる最新の医学知識や予防接種の情報、育児・発育の心配な事、救急時の対応など、様々なトピックを掲載しています。