体内で病原体と戦う免疫の力が関係します。
かぜは、のどや鼻、気道の粘膜で、外からの侵入者である病原体が悪さを引き起こすことが原因です。
かぜの病原体は、ほとんどがウィルス。 本来、粘膜には免疫という外部の侵入者から体を守るシステムがありますが、疲れなどによって免疫力が弱まると、侵入者であるウィルスが勝ってしまいます。
小さい子どもはもともと免疫をたくさんもっていないうえ、疲れやすく免疫力が落ちやすいので、かぜをひきやすいのです。
風邪をひくと、熱が出るのはなぜですか?
熱は免疫がウィルスと戦っている証拠です。
風邪をひくと熱が出るのは、体内で風邪のウィルスと免疫が戦うときにリンパ球から熱のもとになる物質が出されるため。 これは、体が風邪を治そうとしている証拠です。 ですから、むしろ熱が出ないと風邪はよくなりません。
解熱剤ですぐに熱を下げようとすると、薬が切れた後に、また熱が上がることもあり、かえってなかなか治らなくなることもあるので、高熱でとても苦しがっている時以外は、使用をなるべく控えましょう。
【この記事を書いた人】医学博士 中野康伸
横浜市生まれ、自治医科大学卒
・日本小児科学会専門医
・日本アレルギー学会専門医
・日本東洋医学会専門医
横浜市港北区で小児科専門医として、地域に根差した診療を行っています。「病気・症状何でもQ&A」のコーナーでは、一般の方にも分かる最新の医学知識や予防接種の情報、育児・発育の心配な事、救急時の対応など、様々なトピックを掲載しています。