
お子さんが歩き始めたり、成長していく中で、「足の向きがちょっと気になるな」と感じたことはありませんか?
つま先が内側に向いて歩いている場合は「うちわ歩行(内股)」、反対に外側に向いている場合は「そとわ歩行(外股)」と呼ばれます。
こうした歩き方を見ると、「大丈夫なのかな」「将来に影響はないのかな」と不安になる方も多いと思います。でも、まず安心していただきたいのは、これらは多くの場合、子どもの成長の中でよく見られる自然な状態だということです。
うちわ歩行は、つま先が内側に向いている歩き方で、小さなお子さんによく見られます。これは、太ももやすねの骨が少し内側にねじれていることや、発達の途中で体のバランスがまだ整っていないことが原因とされています。見た目としては足が少し交差するように見えたり、つまずきやすいと感じることもありますが、多くの場合は成長とともに自然に改善していきます。特に2歳から6歳くらいのお子さんにはよく見られるものです。
一方で、そとわ歩行は、つま先が外側に向く歩き方で、いわゆるガニ股のような歩き方になります。こちらも股関節や骨の向き、筋肉の使い方のクセなどが関係していることが多く、必ずしも異常というわけではありません。見た目には安定して歩いているように見えることもありますが、姿勢のバランスが崩れやすい場合もあります。
どちらの歩き方も、成長の過程で少しずつ整っていくことが多いため、基本的には無理に直そうとする必要はありません。むしろ、外でたくさん遊んだり、体を動かす中で自然と筋力やバランスが育ち、改善していくケースがほとんどです。ただし、普段の座り方として、いわゆる「W座り」が多い場合は、内股が強くなることがあるため、気づいたときに軽く声をかける程度で十分です。子どものうちわ歩行やそとわ歩行は、多くの場合、成長の過程で見られる自然なもので、特別な治療を必要としないことがほとんどです。
とはいえ、いくつか気をつけて見ておきたいポイントもあります。たとえば、片方の足だけ極端に向きが違う場合や、痛みを訴える場合、よく転んでしまうほど歩きづらそうな場合、小学生になっても強く残っている場合などは、一度クリニックにご相談ください。
まず気をつけて見ていただきたいのは、歩き方に左右差がある場合です。たとえば、片方の足だけ極端に内側や外側に向いている、歩き方に偏りがあるといった場合は、念のためクリニックに相談しておくと安心です。
また、お子さんが「足が痛い」「歩くとつらい」といった痛みを訴える場合も、単なる歩き方のクセではない可能性があります。痛みがある場合は無理をさせず、早めに受診を検討してください。
転びやすさも一つの目安になります。多少つまずくことは成長過程ではよくありますが、頻繁に転ぶ、走るのが極端に苦手、歩くこと自体を嫌がるといった様子がある場合は、一度診てもらうと安心です。
さらに、年齢が上がっても歩き方のクセが強く残っている場合も注意が必要です。目安としては、小学生になってもはっきりとした内股や外股が続いている場合には、一度相談してみることをおすすめします。
そのほか、歩き方がだんだん悪化しているように見える場合や、姿勢全体に違和感がある場合も、専門医の視点で確認してもらうと安心です。
ご心配な方は、まずは当院に御相談下さい。(受診先としては、まずはかかりつけの小児科でも相談できますし、)必要に応じて整形外科も紹介致します。
大切なのは、「少し気になるけれど大丈夫かな」と迷ったときに、一人で抱え込まずに相談することです。多くの場合は問題がないと分かるだけでも、安心につながります。
