花粉症は春のスギ花粉だけ・・・と思っていませんか?
実は、秋にも特有の花粉症があります。これは、イネ科やキク科などの草花が放出する花粉で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を起こします。
スギ花粉と違って、こうした背の低い草からの飛沫は範囲が限られ、広い地域で大流行することはありませんが、家の近くに河川敷や野原がある方は要注意です。
秋の花粉症の原因となる植物
秋の花粉症に代表的なのは、次のような植物です。
- イネ科:イネ(7月中旬~8月)
- キク科:ブタクサ(8月中旬~10月)、ヨモギ(9~10月)、セイタカアワダチソウ(10~11月)
- クワ科:カナムグラ(9~10月)
これらの植物の写真は、東京都福祉保健局のホームページで確認できます。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/allergy/pollen/type.html
秋の花粉症シーズンは、肌寒くなる季節の変わり目なので、「夏風邪かな?」と思って、花粉症に気付かない人が多いようです。くしゃみや鼻水が続いて、風邪がすっきり治らない・・・と思ったら、花粉症かも知れません。血液検査を受ければ、アレルギーかどうか判定し、抗アレルギー薬などを処方いたしますので、疑わしいと思ったら、一度ご相談下さい。
花粉症のメカニズム、予防策や家庭でのケアなど、詳しくは当ホームページの「花粉症」の項を参照して下さい。
【この記事を書いた人】医学博士 中野康伸
横浜市生まれ、自治医科大学卒
・日本小児科学会専門医
・日本アレルギー学会専門医
・日本東洋医学会専門医
横浜市港北区で小児科専門医として、地域に根差した診療を行っています。「病気・症状何でもQ&A」のコーナーでは、一般の方にも分かる最新の医学知識や予防接種の情報、育児・発育の心配な事、救急時の対応など、様々なトピックを掲載しています。