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よくある質問集
 
BCG予防接種
 

BCGと聞くと、「ツベルクリン反応で陰性だったら受けられる予防接種」というイメージのある方は大勢いらっしゃると思いますが、平成17年4月に制度改正があり、ツベルクリン検査が不要になったことはご存知でしょうか?本コラムでは、BCG接種の詳しい内容と、制度改正のポイントについてご説明したいと思います。

 

BCGって何?

BCGは、結核を予防するためのワクチンです。BCGの正式名称は、Baccillus Calmette-et-Guerinで、牛の結核菌の弱毒化に成功したカルメット氏とゲラン氏の名前から由来しています。BCGは、主に1歳までの乳幼児がかかりやすいとされる重度の結核(結核性髄膜炎)の発病と重症化を防ぐ効果があります。

BCGは副反応が少なく、最も安全なワクチンのひとつだと言われています。現在、アジアでは94%の乳幼児がBCGを接種しています。皆さんもご存知の通り、剣山のような針がたくさんついたスタンプを上腕に押し付けて接種します。接種した跡はポツポツと赤く盛り上ってきますが、これはワクチンの免疫がついた証拠で、4週間くらい経った頃からかさぶたになって自然に治りますのでご安心下さい。

 

ツベルクリン検査

ツベルクリン検査とは、そもそも何のための検査かご存知ですか?BCGを接種する前に、これまでに結核にかかったことがあるかどうかをチェックするためのものです。これは、過去に結核にかかったことのある子がワクチンを接種すると、副反応として接種部位に強い皮膚炎が出るので、それを避けるために行うのです(コッホ現象と呼ばれます。詳しくは副反応の項をご覧下さい)。しかも、結核にかかった子にBCGを接種する意味もありません。

しかし、コッホ現象は接種部位の皮膚炎が通常よりも早期に現れるというだけで、重度の副反応ではありません。1歳になるまでに結核に感染する乳幼児は、わずか0.04%にも満たない程のごく少数であることから、ツベルクリン反応検査を行わずに即日ワクチンを接種することができるようになりました。

 

BCGの接種期間

生後3ヶ月〜12ヶ月以内に接種するようになっています。これは、0歳児が結核に感染すると、重症化して髄膜炎を併発する危険性が高いためです。この制度変更に伴って、生後12ヶ月以上のお子さんがBCGを接種する場合は、公費負担を受けられなくなりますので、ご注意下さい。

 

BCGの副反応

接種後、脇の下のリンパ腺が腫れることがありますが、腫れがひどくなってきたり、化膿しているようなら、早めにクリニックを受診して下さい。

 

コッホ現象

以前に結核にかかったことのある子がBCGを接種すると、「結核に再感染」したのと同じ状況になります。この場合、接種後3日〜7日以内に接種部位に強い皮膚炎を起こし、接種した針の跡が赤く盛り上って化膿して中から液体がしみ出してきます(これを滲出と言います)。炎症は、2〜4週間のあいだに治まって、やがてかさぶたになって消えます。健康な子どもがBCGを接種した場合でも、こうした皮膚炎は見られますが、これが接種後、比較的早期に発症するのが特徴で、「コッホ現象」と呼ばれています。
「コッホ現象」が出たからといって、接種した子どもに危険性があるということではありません。患部を清潔に保っていれば、皮膚炎は自然に治ります。また、ワクチンを接種したからといって、結核の発病を促したり、悪化させたりする可能性は全くありませんのでご安心下さい。
万が一、コッホ現象が出た場合は、以前に結核にかかったことがある(つまり、周りに結核患者が居た)ということを意味しますので、接種を受けた市区町村へ速やかに報告して下さい。