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よくある質問集
 

ウィルス性胃腸炎(ノロウィルス、ロタウィルス)

毎年、11月から4月にかけてウィルス性胃腸炎が大流行します。特にノロウィルスは、カキが旬を迎える冬場に流行のピークを迎えます。ウィルス性胃腸炎の主な原因は、ノロウィルスやロタウィルスです。

ノロウィルスは、非常に小さなウィルス粒子で、人の細胞の中に入って増殖して感染性胃腸炎を引き起こします。以前は、SRSVという名前で呼ばれていたウィルスですが、平成15年にノロウィルスと改名されました。非常に感染力が強く、ごく少量のウィルスでも感染しますので、家族への二次感染が起こりやすいので要注意です。早ければ10時間以内、通常は24〜48時間の潜伏期間の後に、下痢、嘔吐、発熱などの症状が出始めます。発病すると嘔吐や下痢を繰り返し、激しい腹痛が1〜2日ほど続きます。ノロウィルスが直接的な原因で死に至るようなことはありませんが、体力が極端に低下していたり脱水症状が悪化したりすると危険な状態に陥る可能性がありますので、水分補給には十分気をつけてクリニックへは早めに受診するようにしましょう。むやみに市販の下痢止めなどを使用すると、かえって症状が悪化することがありますので必ず医師の指示を守りながら処方された薬を服用するようにして下さい。嘔吐や下痢、発熱が1日〜2日ほど続きますが、ウィルスが完全に体外に排出されれば、通常は1日〜2日程度で症状が改善し、回復に向かいます。

ロタウィルスの場合は、激しい嘔吐が起こり、水状のサラサラした白っぽい下痢便が続きます。吐き気はほとんど1〜2日でおさまりますが、下痢は1週間ほど続きます。熱は出る場合も出ない場合もあります。まれに合併症として、脳炎、脳症、けいれんなどが起こります。

いずれのウィルスの場合でも、一番注意しなければならないのが脱水症状です。激しい嘔吐や下痢で体力を消耗すると、脱水症状になり、重症化する危険性があります。特に乳幼児や高齢者は抵抗力が弱く、重症化しやすい傾向にあります。水を飲んでもすぐに吐いてしまったり、おしっこが半日以上も出ていないというような症状があれば、すみやかにクリニックを受診して下さい。また、嘔吐したモノで喉を詰まらせて窒息したり、誤嚥して肺炎を起こすこともあるので、注意しましょう。

ウィルス性胃腸炎は、主に感染者の汚物を触った手にウィルスが付着し、その手で食べたり、目をこすったり、鼻を触ったりして、粘膜にウィルスが付着し、体内に侵入してきます。また、乾燥した汚物からウィルスが空気中に舞って、それを吸い込むことでも感染します。ノロウィルスの場合は、ウィルスに汚染された食品(カキ、大アサリ、シジミ、ハマグリなどの貝類)を加熱せずに食べることで感染することもあります。

ウィルスに感染しないために一番有効な手段は、こまめな手洗いです。外出から帰った時、トイレの後、調理する前など、手洗い用洗剤を使って爪の中まで丁寧に洗い、流水で洗い流すようにしましょう。

 
 
感染を予防するためには?

手洗い
石鹸で爪の間までしっかりと洗いましょう。手の洗い方によって、ウイルスはかなり洗い流されます。普段から爪は短く切っておきましょう。爪の間に潜んでいるウィルスからの感染も意外に多いようです。

調理器具の消毒
まな板や包丁、ふきんなどの調理器具は熱湯(85℃以上)で1分以上加熱消毒するか、次亜塩素酸ナトリウムで消毒することでウィルスを不活化できます。キッチンハイター®等はお勧めです。

衣類は別にする
家族が感染している時は、2次感染を防ぐためにタオルの共有は避け、洗濯物も別に洗うようにしましょう。

感染者の嘔吐物や便の処理
感染者が吐いたモノや糞便からは大量のウィルスが排出されますので注意が必要です。床や布団、衣服、洗面器などに嘔吐した場合、ゴム手袋をはめて嘔吐物をふき取った後、次亜塩素酸ナトリウムを汚れた部分に浸して消毒します。おむつを替える時は、ゴム手袋をはめて行い、終わったら手をしっかり洗って消毒しましょう。(よく家庭にあるものとして、キッチンハイターが有効です。吐いたらキッチン吐いたー(吐いたー)と覚えましょう。)

嘔吐物やふき取るのに使用したティッシュやタオル、手袋、オムツなどはビニール袋に密閉して捨てます。ノロウィルスは、乾燥しても死滅することはなく、空気中に飛散して感染することがありますので、汚した床や布団などはしっかりと消毒して、日干し、熱湯をかけて消毒、アイロンで高温消毒すればかなり効果的です。また、汚物を吸い取った掃除機の中にノロウイルスはたくさん存在するそうなので、掃除機のゴミ袋を交換するときは、マスクをして戸外でやりましょう。